チームワーク 共通の意識
先週のブログで、千葉の海から見える完璧な富士山の景色を求めてダンスビデオの撮影に臨む、という記事を書きました。
富士山は見えたのかどうか?結論だけ言うと見えたのですが、その姿は私が求めている完璧な姿ではありませんでした。
こちらの写真の右手奥に見えているのが富士山。お分かりになりますでしょうか?
この写真を撮影した30分前までは夕日は見えていましたが、徐々にガスが地平線にたまってしまい、完璧な夕日と富士山の絵には出会うことはできませんでした。それではどうするか?
ここで妥協してしまっては、せっかくの作品が台無しになってしまう。正確に言うと、私自身は半分あきらめてしまったんです。しかし、韓国出身のクムさん(カメラマン)がそんな私のそばに寄ってきて、こう言ったんです。
「わたしの経験上ですが、ここであきらめてしまっては、あなたが伝えたかったストーリーが皆に伝わらないと思うんです。そこで提案ですが、また別の日に機会を設けて撮影をしませんか?」と。
なんて人だろう?!まさか、そんな提案をしてくれるとは思ってもいませんでしたので、涙が出そうになりました。そして、撮影に関わっている出演者も全員一致で快く別日での撮影に賛同してくれました。
撮影を別日に設けることの意味は、その方の多忙なスケジュールを私のために埋めてしまうということ。自分の時間を犠牲にするということは、相手のことを思ってくれないと容易に決断できることではありません。ビジネスライクに別料金を請求されるわけではありませんから・・・
この言葉と仲間の意識に、わたしの心は今までに味わったことのない深い慈しみを感じます。
作品作りにチームワークは不可欠ですが、相手のことを思いやったり、仲間意識が芽生える過程を経験できたことは、今回経験した一番の収穫。金銭的な利害関係を超えて「とにかく良い作品を作る」という共通の意識を持ってまっすぐに取り組んでいること・・・こんな経験は生きているうちに何回できるかわかりません。
次の撮影は3日後に決定。みんな普通に仕事を持っている中で、休んだり早上がりをして無理矢理都合をつけてくれました。
今度こそ完璧な富士山の景色を求めて、私の頭に描いているイメージが形にできることを待ち望んでいます。
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