2023-07-23

アイコンタクト

10代の頃、初めてアメリカへ渡った際に文化の違いを肌で感じ、面白かったことがある。

当時の私は、何か月もかけて長距離バスでアメリカ周遊の旅をしていたのですが、自分の席の隣や前後に座った他人が必ず声を掛けてくるという習慣があることに気が付いた。10代の頃の私は、全く英語の理解力がなかったので、相手が何を言っているのかはチンプンカンプン。

私に英語力がないのを相手が悟ると「Never Mind」とか「Forget it」とか言ってくる。(ちなみにそれすらも理解していなかった)今考えると、そんな楽しい機会を逃すなんて、とんでもなく損をしていた。

特に田舎へ行けば行くほど、当時は東洋人の存在が珍しいので余計に声を掛けられる。8割のアメリカ人は私のことをブルースリーと呼び、中国人だと思って接してきた。(ちなみにブルースリーは香港人ですけどね)

長距離バスに隣り合わせになったもの同士が声を掛け合う・・・こんなフレンドリーな習慣は日本ではほとんどありえない。バスに乗り合わせた隣の知らない人に「今からどちらへ?」なんて声を掛けた日には、疑いの目で敬遠されてしまうのが日本の社会。

それに終わらず、アメリカで体験したフレンドリーな習慣は私生活の中で当たり前のように起きていた。

私が一番ビックリしたのは、街や近所を歩行中に向かいから来る人が目線を合わせること。で、知らない人でも「やあ」とか声を掛けてくる。

馴れ馴れしく声を掛けてくる人は、それなりの目的があったりする。例えば1980年代のニューヨークでは、まだ多くの人がタバコを吸っていたので「煙草を1本くれないか?」とか「小銭を持ってたらくれないか?」など。

それは除いたとしても、男女共に通るすがる際はお互いに目を合わせる。名前を知らなくても顔を見たことがあれば、すぐに挨拶を投げかけられる。日本ではどうだろう?道端などで人が通るすがる際はあえて目をそらしている人が多いんじゃないかな?

日常生活って、たったこれだけのコミニケーションでも充分に楽しい。通りすがりの人に目を合わせて「やあ」って言うだけで充分に楽しい。

もちろん、女性が気軽に誰にでも声を掛けると勘違いされるので、それは別として、男性から女性に気軽に声をかけるのはアリなんじゃないかと思う。そして「今日のスカート似合うね」とか「今日のヘアスタイル、バッチリ決まってるね~」とか言葉を投げる。それだけでお互いにテンションが上がる。

別にナンパなんかじゃなくて、気軽さのこと。アメリカって、日本よりもっとオープンな社会が構築されている。それにビックリした。

そんなこともあって、10代の時に5年もアメリカで過ごした少年は、今こうして人とすれ違う際に相手の視線に語り掛ける習慣が抜けない。

そうそう、自分のことです。すれ違う際は「ガン見」しているので気を付けてくださいね。


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