トラックに乗っていた青年
ここ1週間ずっと、海外の撮影チームと東京都内をロケハンに周り1日のほとんどを撮影現場の視察に時間を使いました。明日、7月10日(月)からいよいよ本格的な撮影がスタート。過酷な1週間になりそうです。
今日は半日だけお休みをいただいたのですが、明日の準備をしていたら休む暇なんてありませんでした。しいて言えば30分だけ普段より多く寝れたことくらい。撮影の現場仕事は体力が基本ですから、普段から体を鍛えスタミナをつけておくことの重要性を知らされます。
ところで、人生には無駄がないって言いますが、私が30代の時にトラックの運転手をしていた頃「本当にこんな人生でいいのだろうか?」と毎日疑問に思っていました。でも、時を経て思い返すと確かに今やっていることの点線上につながっていることがある。それを物語るのが下記の写真。
このトラック、昨日私が運転していました。なんなら隣のマイクロバスも運転できます。
30代に入ったばかりの頃、車両の免許を全部取得したんです。そしてすぐに大型トレーラーの運転手になった。
今の映像制作などの仕事とは全く関係無いと思われがちですが、映画やドラマのロケには車両が必ず必要になります。大きい車を運転できる人は意外と少ない。また人を乗せるためのバスは大型2種免許が必要で、そんな免許を持っているのはバスの運転手くらい。免許を持っているだけではペーパードライバーなので運転できませんが、自分は大型(しかも超特大)の車両で仕事をしていた経験がある。もちろん、バスも運転できる。
これが不思議。
私の場合、映画の仕事をやろうと思った時に、実は何もスキルが無かったんです。でもひとつだけ、ハイエースという車両を持っていて、都内の道路状況にも詳しく運転もできる。だから、ノドから手が出るほど需要がある車両係を経由して、すぐに映画現場のアシスタントとして入り込めた。
今回の現場は超ハイクラスのプロジェクトだけど、自分の出来ることを全て生かせば、みんなに重宝してもらえる。お金をもらいながら、トップクラスの現場でノウハウを学べるなんてスゴイこと。そのためなら車の運転だって、荷物持ちだって、なんだってやってやる。そんな勢いでいる。
トラックドライバーという若いころに就いていた仕事をこんな形で今の人生に生かせていること。これがただの偶然ではないことは間違いない。
コメントを残す