最初から勝てない試合
昨日AbemaTVで行われた「朝倉未来と戦った勝者に1000万円企画」は日本全国で盛り上がりを見せました。試合はリングではなくストリートファイト形式で演出されたところも面白かったと思います。
私も試合が始まる20時には帰宅し、ペイパービューの支払いをしようか迷った一人。もちろんやめましたが。
私自身は18歳の時にボクシングを始め24歳ころまで取り組んでいた経験があり、今でもジムに行ってサンドバックを叩くほどのボクシング愛好家。総合格闘技家の朝倉未来は強いだけではなく、ビジネスセンスも優れていることで男性的な魅力に溢れていることは、男なら認めざるを得ません。
今回の企画は元芸能人などの話題性がある人をピックアップしたことで、相当数の視聴率を稼いだでしょう。試合をオンタイムで見るには正規だと4000円ほど支払う必要がありましたが、私がこの価値がないと気づいたのは、よく見ると挑戦者が一人を除いてケンカのド素人だったから。これはもう結果が見えている。唯一キックボクサーのモハンドラゴンは、ハードパンチャーかもしれませんが、大振りで隙だらけ、総合格闘家に勝つには確率が低すぎる。
どんなに強いと言われている「街の凄腕」や「殺人鬼」でも、毎日格闘技のトレーニングを積んでいる人に敵うわけがないんですよ。所詮は素人対プロのケンカ試合、それをいかにも挑戦者にもチャンスがあるように見せるのはTV局の演出技と言えるでしょう。
今朝のツイッターなどを覗いてみると、やはり勝負は一目瞭然だったみたいで、全員を倒すのにかかった時間は96秒。ギリギリになって辞退した元アイドルの田中聖は勝てない試合をしなかっただけ賢い選択をしたことになります。世の中に恥をさらさなくて済みましたから。
朝倉未来本人は「格闘技を広めるためにやっていることなので、絶対にストリートファイトなんてマネしないでほしい」と語っています。
ちなみに私自身のことを明かすと、ボクシングの後遺症で前歯4本を失っていますし、寒くなるとアゴが少ししか開かなくなります。鼻の骨折はもちろん、あばら骨だって折りますよ。
大の男が何年も毎日、ケガをしながら人を倒すために厳しい練習に耐えているんですから、そこらのワルが2~3ヶ月猛練習をしたって勝てる見込みはないんです。
テレビ局はどうせ企画するならパウンドフォーパウンドで朝倉未来VS井上尚弥みたいなジャンル違いで強い者同士の試合を計画してほしい。それならどんなに高くてもパイパービューの支払いをしますね。
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