I Don’t Wanna Know
今日は久しぶりに音楽ネタ。
最近アメリカのインターネットラジオでよく耳にする曲。2023年1月21日付けのビルボードR&Bチャートで堂々の2位を記録している曲がこちら。
Metro Boomin, The Weeknd, 21 Savage – Creepin’
メトロブーミンと言えばラッパーのフューチャーのプロデューサーとして名を上げた人物で、最大のヒットはMigosの「Bad and Boujee」だろう。個人的には、ここ数年で一番好きなアメリカのプロデューサー。昨年(2022年12月)にリリースしたアルバム「Metro Boomin – Heroes And Villains」が今年に入って面白いことになっている。
ちなみに、上記で取り上げた「Creepin’」という曲が個人的に響くのは、2004年にビルボードチャート最高2位を記録したMario Winansの「I Don’t Wanna Know」のカバーでもあるから。
その原曲がこちら。聞き比べてみて欲しい(0:37あたりから)
Mario Winans – I Don’t Wanna Know
マリオ・ワイナンズはゴスペル一家として両親も兄弟も全員がプロのゴスペルシンガー。アメリカで知らない人はいないほど有名な音楽一家。マリオはどちらかというと、宗教音楽のゴスペルというよりはメジャーな音楽をを選び、家系の宗教音楽から一線を越えてオーバーグラウンドで活躍を試みた。その彼の最大のヒット曲が2004年にヒットした彼の代表曲「I Don’t Wanna Know」というワケだ。
メトロブーミンが制作した「Creepin’」は「I Don’t Wanna Know」のカバーと言っていいほどの仕上がりだが、実はマリオ・ワイナンズが制作した2004年時点で、この曲が出来るまでに数々のサンプリングを経ている。
まずはこの曲↓(0:27あたりから)
Fugees – Ready or Not
で、この曲はというと、原曲がこちら↓
Enya – Boadicea
上記のウワモノに組み合わせたビート(ドラムサンプル)が↓↓こちらで、ちなみにこの曲自体も沢山のサンプリングで構成されている。
EPMD – You´re A Customer
とまあ、こんな調子で一体誰に著作権があるのか、ワケがわかりません。
ただ、2023年の今でも心に響く歌であり、The Weekndのリメイクはとても切なく歌い上げるハートブレイクソングに仕上がっていることは確か。音楽制作の工程は時代と共に変化しても「心に響く曲」というのは時代や理由を問わず感性を豊かにしてくれるものです。
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