【実話】彼女はホームレス 最終回
彼女はホームレスというタイトルで、私の若きしころの体験談を過去に2度ほど記事にさせてもらいました。
あまり自分の過去を暴露するのは美しくないので、これがストーリーの最後にします
私が18~19歳の時にニューヨークで20代のホームレス女性を拾い、家に住まわせました。仕事が見つかるまでの約束で、最終的に3か月くらいは滞在していました。
狭い部屋に男と女の共同生活ですから、少なくとも男女の関係にもつれ込みそうになったのは言うまでもありません。当時の私は10代で、女性への欲望は想像を絶するほど。
しかし彼女は私のみなぎる欲望を受け入れるどころか拒否をしてくる。何故だろう?私は不思議に思い彼女に聞きました。「何故一緒に住んでいるのに何も起きないの?」すると彼女は、こう答えました。
「2週間だけ待って・・・」
私はその答えの意図は全く分かりませんでしたが、それ以上の説明は無し。
そう言われたのは、彼女が必ず仕事を見つけてくると約束をした最後の2週間。(パート2にて説明)この2週間の間に仕事を探さなければ、家から出て行ってもらう約束をしていました。
「そうか、2週間は体の関係を拒否して、2週間後も家に滞在しようとしているんだな・・・」と考えた私は「その手に乗るもんか!」とムカムカしてきました。
2週間が経過し、最終的に彼女は仕事を見つけることができませんでした。もっと正確に言うと、仕事を探しにさえ行かなかったんです
彼女に「約束通り今日までに仕事を見つけることができなかったから、この家から出て行ってもらうよ」と伝えました。彼女は少なくとも私の行為に感謝しており、私とこれからも一緒に暮らしたいと考えていました。そしてとても残念な表情を浮かべましたが、私は心を鬼にしました。
私は男女の関係も築けず、面倒を見てあげることに対して、利用されていると感じていたのです。そう、当時の私は他人から騙されてばかりでしたから・・・
私は部屋にあった彼女の荷物を外へ放り投げ「もう出て行ってくれー!」と言いました。彼女は泣きながら説明をしました。
「私が今まで、あなたとの体の関係を拒んだのは、自分がエイズ感染者かもしれないから。エイズの検査は結果が出るまで2週間かかる。」そして続けてこう言いました。
「今日のお昼に検査の結果を知った、私はエイズの陰性だった。だからもうダイジョブ。抱いてもいいよ・・・」
その言葉を聞いて、私の感情はどこへ向かうべきか、まったく方向感覚を失いました。しかしもう遅かったんです。約束の日は過ぎてしまったから。
私は彼女と離れるために激怒しているフリをしました。それ以外に選択肢はなかった・・・というのが正確な言い方です。
彼女を追い出した罪悪感を背負いながら、それからというもの、何か月も彼女のことが心配でろくに飯も食えませんでした。ニューヨークの路頭に迷っているのではないか?と考えると、何度も今から探しに行こうかと思いました。
半年くらい経ったある日。私のマンションの住人が「お前宛てにスゴイ美人が訪ねてきたぞ」と教えてくれました。
部屋に入ろうとすると、ドアの隙間からメモ書きが残されており、そこにはこう記されていました。「あの時は本当にありがとう。私は今、ちゃんと仕事を見つけたよ。ストリッパーになったの」
そのメモにはお店の電話番号が書かれていましたが、私がその番号に電話をすることはありませんでした。ちゃんと飯が食えていることに安心し、心を撫でおろしました。
今でも時々彼女のことを思い出しますが、あまりにも苦すぎる若きし頃の思い出です
いよいよ彼女はホームレス完結編
面白かったです
一応めでたしめでだし、ですね✨
だらしない彼女なのに検査を終えるまで一線は超えないというキャップにはグッときました。
是非小説に!笑