パスタのおもいで
わたしは30代の時にイタリアンのレストランで働いていました。
都内のビジネス街にひっそりたたずむ20席ほどの小さな店で、お店のマネージメントを任されていました。その店で働いていたシェフはイタリアン一筋の若い料理人で、今でも彼の作るパスタは自分にとっては日本イチ。もう連絡が取れなくなってしまったのですが、もし彼の働いている店がわかれば絶対に行きたい。
彼は私が出社すると「兄ちゃん、まかない何食べたい?」と聞く。兄ちゃんという愛称は彼が私よりも年下だったので、私を敬って読んでいた呼び名。見た目はチャラチャラしていた彼ですが、提供する料理は一級品でした。
そのレストラン時代に彼から色々なイタリアン料理を学び、中でもピザやパスタは基本から教わったので、いまでもその経験が役に立っています。当時はピザの生地を作ることなんて考えもしませんでしたが、ピザは自分で生地を作った方が全然安上がり。強力粉や中力粉、砂糖、塩などの配分が非常に難しいけど、それが面白かったりする。生地が少し厚めのナポリ風、極限まで薄いミラノ風など、自分好みでつくれてしまう。
そして彼の美味しかった料理はなんといってもトマトソースのパスタ。トマトソースをアレンジして美味しいパスタを作ってくれたのは忘れがたい思い出。レストランの食事(まかない)では好きなだけパスタを食べることが許され、いつも大盛りで盛り付けてくれる。あまりの美味しさについ食べ過ぎて、お腹がきつくて仕事どころじゃないって日もありました。
私は今でも彼に教わったパスタを再現して食べるのが大好き。今日は朝からお腹がはち切れるほどミートソース(ボロニア風)を食し大満足。
※今朝作った自作のパスタ↑
パスタは自分で作るのが一番おいしい。外で高いお金を払って食べる気が全然しない
そう考えると、料理が作れることは立派な財産だと感じます。
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