声は武器になる

私は小さいころから音楽にずっと携わっているためか、人間の発する声に非常に敏感に反応します。

その人の声を聴いて、今日は元気なのか元気じゃないのか。初対面の人でも自分に自信を持って生きている人なのか、受け身タイプの人間なのかなど、直感的に声を聴いただけでたくさんの目に見えない情報を感じ取ることが出来る。

面白いのは電話がかかってきた時。最初の声のトーンで、これから話す内容が良いニュースなのか、残念なお知らせなのかが分かってしまう。そう、何故だかは分からないけど分かってしまうから面白い。これは対面だと視覚的に声以外の様々な情報が入ってくるけど、電話の場合は声一点に集中しているからだと思う。

人間の声帯は人によって作りや位置、響かせ方がそれぞれ特徴があるために、誰一人として同じ声の人がいない。声は言霊を発する大切な肉体的な部位であり、人を感動させるようなスピーチが出来る人は、そもそも声が魅力的な場合が多い。

魅力的な声を持っていることは、顔がハンサムなことや背が高いのと同じく、人間的な武器とも成りえる。私個人的にも透き通った女性の声を聴くと、思わず息を吞んでしまうし、何故だか女性としても魅力的に感じてしまうから不思議。

そういった意味でも、話し方のトレーニングや、発生の練習をすることは自分の人生を豊かにするツールとして投資をして磨く価値がある。男女問わずステキな声で相手に話しかけることで、相手にマジックをかけることができるってこと。

私が敬愛する催眠療法士の萩原先生が良い例で、先生の声を聴いていると自分でも知らずのうちに催眠にかかったような状態になってしまう。先生の声は程よく低くて少ししゃがれ声、シルキーな声の裏側には優しさも感じ取ることが出来る。

シンガーの歌声がストーリーを語るように、マーティンルーサーキング牧師の演説が人々を震え立たせたように、鳥の鳴き声が人々の心を癒すように、お母さんの声が赤ちゃんを安心させるように・・・・声の持つ霊的なパワーは無限大。

普段の生活の中から、人々の笑い声、泣き声、ささやき声？など聴覚を研ぎ澄ませ、声から発せられる人々の感情を読み取ってみると面白いと思う。