スズメの役割
私なんかは毎日とても周りの環境が充実しているおかげか、特に特別なこともなくても充分幸せを感じることができています。毎日幸せを感じることが出来る自分ってなんて幸せなんだろう?とさえ思う。
そんな自分の過去を振り返ると、信じられないほど悲観的な人間で、何をやっても満たされずにいました。何をやっても失敗ばかりで、自分を否定しながら生きてきた人間の典型的な例だとさえ思います。
そんな自分を変えたのは何か?それは命にかかわるような失敗、立ち直れないような大きな挫折、人間不信による心の葛藤といったネガティブからの脱却でした。一時はこの世から居なくなればいい・・・とさえ考えた時期もありますが、今となってはそんなことを考えた過去の自分が信じられません。いくらなんでも、この天国のような地球で暮らして行けることを放棄するなんてありえないと思うんです。
ただ、そうやって自殺まで考えたことのある人間は他人の気持ちを理解したり、心の痛みに共感できたりする深い人間力が備わります。だから自殺を考えるほどの深刻な状況でも、それを実際に行動に移さなければ、その先にはパーッと道が開けることを知って欲しい。(自分のように・・・)
先日、ヤフーニュースで目に飛び込んだ記事にはこんなことが書いてあり気になった。
記事によると厚生労働省が開設した自殺悩み相談のSNSサイトが開始から3年で2021年度は26万件弱に達したとのこと。1日に約500件の問い合わせがあり、700名のボランティアで運営しても対応しきれないらしい。相談者の8割は29歳以下、SNS方式にしたことで気軽に相談ができるので、それが増加の要因となっている。
一方で国内で2021年度に実際に自殺をして亡くなった総計は21000人。2003年の34427人をピークに近年まで減少傾向が続いた。
※警察庁生活安全局生活安全企画課の資料
自殺者を年齢別で見ると40~50代が7193人と約3割強で最も多く、10~20代は3360人で全体の16%程度。若年層がSNS自殺悩みサイトに26万件も相談を持ち掛けているとはいえ、ほとんどが未遂に終わっているということ。それを知るとホッとする。
私は20代の時に救急病院の深夜受付業務をしていたことがあり、その時にあまりの多くの自殺未遂者が運ばれてくるのを知って驚いた経験がある。だから、全国的に自殺が未遂で終わった人を含めると、自殺志願者はとんでもない数字になるのだろうと思う。それだけ多くの人が自分の置かれた環境に心理的なダメージを受けているということ。これはいったい何故か??
それは他人と自分を比較する事だったり、競争社会の圧力に耐えられなくなったり、一番身近な人から認めてもらえないという人間関係にある。スズメの子に向かって学校や親が「おまえは将来は立派なタカになるんだ」と言われて育った私たちは何の疑いも無くそれを信じ、努力してタカになろうとしてきました。でも、もうすぐそういう時代は終わる。自分は可愛いスズメと言うことに気付いて、スズメとして幸せに生きて行けばいいんです。スズメにはスズメの役割がある。タカはタカの役割をまっとうすればいい、それだけのこと。
お金が無いとか、目が一重とか、友達がいないとか、仕事が嫌いとか色々と悩みはあります。でもね、無理しないで自分らしく生きていればいい。あの人はお金があるけど自分にはない、あの人は目が二重だけど自分は一重、あの人は友達がたくさんいて楽しそうだけど自分にはいない、あの人は仕事が上手くいって情熱的だけど自分は仕事が嫌い・・・全て他人を基準に自分を見ているだけ。
日本の社会保障システムは世界最高クラス、仕事をしなくても飢え死ぬことはありません。自殺を考えている人はじっくり時間をかけて自分の内側と向き合い、自分自身を取り戻しましょう!(ちなみに自分の内側と向き合う際は、独りよがりにならないためにも、空き時間に徹底的に読書をすることをお勧めします。)
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