任務は完了
先日、仕事が終わって夜の散歩へテクテクと歩いていた時のこと。
暗闇の中で50メートルほど先に、妙な動きをしている物体を発見。遠くから見て「何だろう?」と目を凝らしてみたけど、わからない。
少し近づくと、何か生き物みたいな動きをしている。ピクっと動いては止まり、またピクっと動いては止まる。猫が死んでいるのだろうか?気味悪いから道路を横断しようとした、その時
「オラ~」みたいな叫び声
に、人間じゃねーか!
更に近づくと、そこにはオッサンが寝転がっている姿が目に映った。
私の向かい方向から来た自転車の女子高生は、そのオッサンを自転車で踏みつぶしそうになり「キャー」とハンドルを切る。危ない危ない・・・
しかし、どうしてこんな寒い日に歩道の片隅でオッサンが寝転がているのだろう?病人だろうか?だったらすぐに救急車を呼ばねば。わたし恐る恐る
「大丈夫ですか?」と声を掛けてみた。すると・・・
「▲☆¥!♂×&×¥u~lo%◎&%@*a9k$w」
何を言っているかサッパリ見当もつかない。
よ~く見ると幸せそうな顔でぐっすり寝ている。なんだよ~
その後は色々と声をかけてみたが、全然反応しない。
私は帰りも同じ道を通って、仮にまだここで寝ているようなことがあったら、何とかしてあげようと考え、その場を去った
その後はスーパーで少し買い物をして、ついでに買ったサントリーの角ハイボールを飲みながら徒歩で帰宅途中。私も酔いがまわってきて気分よく散歩をしていた。明日はなにしようかな~とか、来月はあそこに行こうとか、考えながら夜の時間を満喫していると・・・
「うわ~~!!」
すると、すっかり忘れていたが、そのオッサンはまだそこで寝ていた。
私はさすがに、このままここで寝ていたら凍えて死にかねないと思ったし、なんせこんな暗闇で人が寝ていたら、自転車とかで踏みつぶした人の方がいい迷惑になる。
「おい、オッサン。風邪引くよ」
そう声を掛けると、ヤツはフッと目を覚ました。
「今日は寒い夜だから、こんなところで寝てたら凍えて死んじゃうよ」
そう声を掛けるととオッサンは・・・
「▲☆¥!♂×&×¥u~lo%◎&%@*a9k$w」
やっぱり何を言っているのか分からないが、やけに幸せそうな顔。
「よし、とりあえず立ってくれ!」
彼を起こしたもの、歩くとすぐに倒れてしまうほどベロベロに泥酔している。困った私は30メートル先にファミリーマートがあるのを発見。
「よし!オッサン、あそこまで行こう」と無理矢理その場所まで連れて行った。
「よく頑張った!よし、ここでまた寝ていいよ」と私は再び彼を自由の身に
その場所はファミリーマートの駐車場の片隅。車にはねられる心配もなく、絶対にここなら安心。いろんな意味で・・・・
オッサンが寝ている場所の看板にはこう書いてある
駐車場内での不審な行動は即時警察へ通報します -警察官立寄所 防犯カメラ作動中-
ここまでが自分の仕事で任務完了。あとは何とかなる
これは数日前の話だが、今夜の東京は大雪の予報。今夜の出来事じゃなくて良かった
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