増永氏とジプシーの魅力
ヨーロッパ東欧に広く根付いているジプシー文化について、生涯を賭けて研究し追い続けている日本人、増永さんの事務所にお邪魔しました。
日本人にとってジプシーの生活は謎だらけ。国を持たず放浪しながら生活をしているイメージ。そんな彼らの正体を何も知らない私の疑問に対し、ひとつひとつ丁寧に答えてくれる増永さん。
もう30年以上も現地ルーマニア、ハンガリー、マケドニアなどに通い、1年のうちの3ヵ月はそれらの国で過ごしているとのこと。
増永さんの活動は「ロマフェスト」という活動を通して、現地のジプシー達に音楽や踊りで才能を開花させてあげること。ヨーロッパの音楽的な芸術分野において、ジプシー音楽から影響を受けて誕生した作品は数知れず。アメリカのHip Hopしかり、常に新しい発想はストリート文化から出てくるということだ。
女性は13~14歳で色気づき、17~18歳になる頃には子供を産むという。多くはグレーゾーン系の仕事で稼ぎながらも、自分たちの文化を大切に継承しプライドをもって生きていると語る増永さん。一体彼らの魅力とは何なのだろう?
多くのジプシーミュージシャンは独学で音楽を学んでいるため譜面すら読むことができないが、最近はジプシーのミュージシャンの中でも音楽大学へ通い、世界のトップレベルへ登り詰めるアーティストがでてきているとのこと。そういったアーティストを世に送り出すのも増永さんの仕事。
こちら↑の写真は増永さんが日本に呼んだジプシーバンド。一番左に写っているヤコブ・ローランドさんのバイオリンはジプシーの感性とクラシック音楽のセンシティブさを秘めた絶妙なバランスで心をわしづかみにされる。
彼のDVDを試写させてもらうと、素晴らしいバイオリンの音色に引き寄せられ、あっという間に時間が過ぎてしまう。増永さんが「このDVD、あげるから家でゆっくり鑑賞して」と言って、貴重な資料を私に預けてくれ、これには感激!他にもお勧めのCDなど数点が我が家に嫁入りをしてきた。
話が尽きることは無く、話を聞けば聞くほどもっとジプシーのことを知りたくなる。ジプシーとジプシー音楽の魅力について、今後は時間を割く機会が増えることは間違いない
※写真の真ん中が増永さん(現地にて)
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