2021-10-17

Mary J Blige – My Life

自分の音楽人生を振り返った時に、ガッツリ影響を受けて聞き込んだアーティストのアルバムがある。1994年にリリースされたMary J Bligeの「My Life」というアルバムがまさにそれにあたる。

彼女は私がニューヨークのハーレムに住んでいた1992年にファーストアルバム「What’s The 411」をリリースしデビュー。彼女が出てきた当時は貧困街の若い女の子が熱狂し、私自身も彼女のデビューライブを見に行ったことで、より親しみを感じているアーティストのひとり。

今年2021年6月にAmazon Primeにて彼女のドキュメンタリー映像が放映され、話題になっているが、そのタイトルが「My Life」。私が最も影響を受けたアルバムから25年以上の月日を経て、当時の制作チームやファンとアルバムに収録された楽曲を振り返る内容。まさに自分にとっても釘付けになる1時間22分の映像だった。

映像では彼女が何故歌を始めたか?その状況について自らの説明で明かされており、貧困生活で唯一自分を解放できる時間が歌っている時間だったとの説明に胸を打たれる。デビュー当時から気になっていた彼女の顔の傷は、幼少期からの困難な生活を物語っている気がする。

このアルバムの素晴らしさを私が語りだしたら丸2日間は必要なので、ここで多くを語ることは避けようと思うが(話し出すと止まらないので・・・)アルバムに収録されている曲は70年代のソウルテイストが大盛りの、当時90年代の時代を反映した、あるゲットー出身の少女の物語りで、全てが実話。彼女の叫びは多くの貧困街の女性を解放し、ドキュメンタリーの中でもファンからの印象的なコメントに

私はMy Lifeという曲のおかげで自殺する手前で命を救われた」というコメント。

その言葉は一人や二人ではない。

Mary J Blige 「My Life」

この曲の歌詞を辿ると、彼女自身の心の葛藤が鮮明に歌詞に表れていて、苦悩に対して時間をかけて自分自身と向き合う様子が描かれている。今度時間のある時に、この曲の和訳をつけて皆さんに曲の内容を披露したいと思った。

そして、この曲のサンプリング(元曲)はMaryが幼少期にレコードが擦り切れるほど聞いたというRoy Ayersの「Everybody Loves the Sunshine」という曲。私もブルーノートでRoy Ayersを見に行った際に、この曲をプレイしており、名曲中の名曲だと断言する。Maryは幼少期に、この曲を聞いて「自分だって幸せになることができる」と実感したとコメントしている。

Roy Ayers – Everybody Loves the Sunshine

ちなみにアルバム「My Life」の収録曲で私が個人的に一番好きな曲は「You Gotta Believe」という曲。当時は自分のために歌ってくれた曲だと信じていた。

また、彼女が付き合っていたボーカリストのK-CIと、デビュー前のFaith Evansがコーラスで地味に参加しているが、これが最高に良い演出である。

Mary J Blige – You Gotta Believe

Mary J Bligeのアルバム「My Life」は1990年代にリリースされたR&Bアルバムの中で最高峰の作品。彼女の音楽の歴史と共に育ってきた自分にとっては宝物となる力作。

このブログを読んでいる人は皆さん知っている作品だと思うが、もし・・・もし、知らなかったとしたら一度は手に取って聞いてみて欲しい!

1994年リリース Mary J Blige – My Life


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