グラミーのAI規制
Chat GPTなどのAI技術が進化するにつれ、私達の想像を超えるスピードでシンギュラリティ(人工知能が人類の知能を超える技術的転換点や、AIがもたらす世界の変化を示す言葉未来学上の概念のこと)が生活環境に変化を起こしています。シンギュラリティなんて、まだまだ先の観念だと思っていましたが、実はもうすでに始まっている。
私の関心がある身近なところでは先日グラミー賞を主催するハーベイ・メイソン・ジュニアCEOが発表したニュースがあります。2023年度のグラミー賞に向けて6月16日に明らかにしたものです。
新たなルール設定では「グラミー受賞の対象となるのは、人間のクリエーターのみであり人間の作者を含まない作品はいかなる部門でも対象外とする」などと明記しています。主催団体は、今後の音楽作りにAIは必ず関わってくるため、早めに手を打つことが重要だとしてルールを打ち出したようです。
そのうえで「現時点では、AIによる音声や演奏が含まれる作品の提出も受け付けるものの、賞は人間のみに与えられる。作詞作曲などの分野では大部分が人間による楽曲でなければならない」と説明しています。
しかし、私がここで問題だと感じるのは「どうやって楽曲制作にAIが関与していないことを証明するか?」この1点に尽きます。
作詞作曲の分野では、既にいともたやすくAIが制作してくれます。それをどうやって人間が見抜くのだろうか?
恐らくその答えはAIが解決することになる。そう、AIがAIで制作した音楽をパトロールすることになる。人間技では途方もない作業に思えることが、AIなら簡単にできてしまう。そう考えると、今後の音楽業界も今が分岐点。10年前までは想像すらしていなかった、音楽の価値を揺るがすようなすごい時代に突入したと言える。
次の時代に備えてアンテナを張ってないと、すぐに置いてきぼりにされてしまう。これは音楽業界の話ですが、AIが私たちの生活に大きく関与してくることは間違いないんです。
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