2023-05-12

大麻と世界の動き、日本は?

最近は日本で活躍するHip Hopのクリエイターが大麻所持によって逮捕されるニュースをよく聞きます。

日本で大麻は絶対にダメ、大麻は覚せい剤と同類の麻薬だから一度でもやったら死んじゃう、そんな勢いです。

で、そういうことを言っている人のほとんどが一度も大麻を扱ったことが無いし、大麻の知識もほとんどない人たち。

えっ?「オマエはどうなんだ?」って聞いている?ボクのことですか?ボクは17歳の時にアメリカに渡って5年間住んでましたよ。この辺りで想像を膨らませてください。

話は戻り、日本文化と大麻の歴史は非常に深く、神社に行く人なら知っていると思うけど「麻」という素材は昔から「清々しさを表し、けがれをはらうもの」とされてきた。このことにより、日本にとって神聖な場所である神社では素材として「麻」を扱ってきた。

日本で麻が全面的に規制されたのは戦後のアメリカによって。1948年に「大麻取締法」が成立し、大麻草の無許可栽培、所持、譲渡が違法とされ、次いで1953年には同法が改正。改正の都度に量刑が増していき、現在の所持だけでも逮捕に至るという現状になってる。

日本では古事記に、神事には大麻は欠かせないモノだったという記述が残っているくらいで、戦後の「大麻取締法」から現在まで100年に満たない歴史よりも、大麻と共に生活していた歴史の方が圧倒的に長い。

もっと突っ込んだ話をすると、大麻には「THC(テトラヒドロカンナビノール)」という高揚感、解放感などの精神活性作用や幻覚・酩酊効果を発揮する成分、そして「CBD(カンナビジオール)」という抗炎症・抗不安・鎮痛作用などの高い治療効果を発揮する成分に分けられている。

で、日本古来の大麻は冒頭の方で紹介した幻覚・酩酊効果を発揮するTHC成分が非常に少なく、乱用に至るケースも少ないとされていた。

この動きはアジアではタイ政府が国を挙げて取り組んでいて、THC含有量0.2%以上の大麻抽出物を除くすべての大麻が、国の麻薬指定リストから除外された。2022年6月から試みているこの活動でタイ政府は大麻を「医療用の大麻政策を推進する」と主張している。

更に面白いのは、わたしの会社で最も長く付き合いのあるカナダ政府(カナダ大使館のこと)が2018年に成人の大麻使用を合法化に踏み切ったこと。当時このニュースは頭が殴られるくらいの衝撃的なニュースだった。

アメリカでも州によってマリファナは解禁されつつあったが、国を挙げてマリファナ解禁に踏み切ったカナダはさすがに世界の先進国だと感じざるを得なかった。

それ以降、THC成分の基準0.2%を目途に世界中で医療用大麻や産業用大麻、嗜好用大麻が解禁になった。2022年だけでもチェコ、フランス、ドイツ、ポーランド、アルゼンチンとあげるとキリがない。

ついつい熱く語ってしまったが、世界的に日本が最も古く大麻と共に生活をしてきた文化をもっているのに・・・

大麻なんてやったら、麻薬中毒者になって死んじゃう・・・そう思ってるあなたはもう少し日本の歴史を勉強をした方がいいかもしれない。


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