2021-04-24

脚本とボクシング

私が通っているシナリオスクールの教室内で面白い張り紙を見つけました。

シナリオ・センター、 ここはジムです。

僕の好きなボクシングは、 ジムで選手を創ります。
ボクシングでは、いきなりリングに選手を立たせ、戦わせはしません。

リングに上がる前にロードワークでスタミナを、 縄跳びでフットワークのさばきを、パンチングボールを叩いてタイミングの感を、サンドバッグを叩いてパンチをつけさせます。

ひとつひとつ選手の弱いところや癖に従って、力をつけさせるのです。

ところがシナリオでは、素人でも250枚の原稿用紙を平気で汚すことができます。書いているのではありません。汚しているのです。

シナリオを書くことを甘く考えてはいけません。そこを間違えないでほしい。間違えを犯さないためにジムがあり、練習法が20枚シナリオなのです

新井 一 (1969年シナリオ・センター誕生前に)

以上のことが記されています。

私も10代のころからボクシングをやっていたので、この例え話は手に取るように理解できます。シナリオライターは技術を身に付けるためにボクシングや他のスポーツと同じように訓練することが必要と唱えています。

シナリオライターは普通のモノ書きと違って、表現方法が特殊なので、寝て起きたら書けるようになってた・・・という話は絶対にありません。

疑問に思った方もいらっしゃると思いますが、この文面に出てくる「20枚シナリオ」とは物語のシナリオを200文字×20枚=4000字にまとまたものを指します。

4000字といえば作文用紙で10枚分、映像にすると1枚400字で1分制作できるので10分くらいの映像という基準でしょうか。

こちらの本科に通っている在校生は卒業までに「20枚シナリオ」を50作仕上げるとのことですから、それだけでもかなりのトレーニングになりそうです。

「とにかく書き続けること」先日の授業で先生が何度もおしゃっておりました。

考えたら当たり前、調理師でも弁護士でもDJでもスポーツ選手でも、毎日毎日のトレーニングは必須。地道にやり続ける以外に上達の道は無いということです。


にほんブログ村 音楽ブログ DJ(クラブ・ディスコ)へ

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください