2021-07-20

決めるのはあなた

英語でこんな格言があります

You may lead a horse to the water, But you can not make him drink.
(馬を水辺に連れて行けても水を飲ませることはできない)

最近読んだ本で頭をぶっ飛ばされた、アドラー哲学の「嫌われる勇気」にも引用されていた言葉で心に焼き付いています。

この言葉の意味するところは、本人にその気がないのに、周囲の人間が気をもんだり心配をしても無駄であるという例え。

好意で相手に便を図ったり、アドバイスをしても、最終的な意思の決定権までをコントロールすることは出来ません。私たちは例え親密な親子ほどの関係であったとしても、自分の考えを他人に強制することはできない。例え自分の子供であったとしても、別人格である以上は同様のこと。最終的な決断は本人が行うんです。

冷たいようですが、そこに愛情の量は関係ない。他人の心をコントロールしようとすること自体がその人の為ではなく、自分のエゴになるんです。だから相手もその人の期待に応える必要はない。その人の期待に寄り添うように生きる必要は全くないのが人間同士の関係。その方が最終的に上手くいきます。

よく昭和のお父さん世代は家族に向かって「お前たちの為に汗水流して働いてメシを食わせてやってる」とか被害者意識マンマンで言い放ったものですが、そんな恩着せがましいこと言われても家族は困るだけです。子供に食事を与えるのは親の最低限の責任であって、子供はお父さんの所有物ではありません。

だから親も学校の先生も大人は執拗に子供に恐怖感を植え付け、将来への不安を煽るべきではありません。勉強をしないで将来困るのは子供で、その責任を背負うのも子供。「勉強しなくてもいいけど、将来困るかもしれないよ。お父さんは何も困らないんだよ」って声を掛けるだけでいい。決めるのはあなたということ。

日本人の多くが大人になっても自分で判断が出来ず、「みんながやっているから」と他人の物差しで物事を判断するクセがついてしまっているのは、子供のころから小さな決断を委ねられなかったことが原因。

とは言え、愛情を持って接する相手にとって「水辺に連れて行くこと」は怠ってはいけない。その努力は惜しまない。相手が求めればいつでも手を貸す準備はしておく。それが最上級の愛情表現と感じた出来事が今日あったので、自分のメモとしてブログに残しておきます。


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