2021-12-12

舞台を成功させる方法

舞台やステージなどエンターテイナーが携わる場所には裏方という支えがあります。規模にもよりますが、お客さんが表舞台で見えている演者の数よりも、裏方の方が人数的にが多いなんてこともある。演出にかける予算というのは無限大で、そのほとんどは人件費。専門家を雇うことで、お金をかければかけるほど凝った演出ができます。

裏方には照明、音響はもちろん、舞台だとシナリオライター、演出家、舞台監督、大道具、演者の世話係りなど各自に割り当てられる役目を淡々とこなします。

各分野のプロフェッショナルが集まる舞台やステージを成功させる要素の一番大切なことは、本番に向けて事前に行う「仕込み」と呼ばれる作業。いわゆる料理の下ごしらえと同じ考え方になります。

先日はあるイベントの仕込み作業を夜間に行いました。写真は照明チームの女子たち

照明テクニシャンに関しては、ここ10年くらいで圧倒的に女性が増えました。専門学校などを卒業しそのまま舞台照明の会社に就職する方が増えています。そのため現場へ行くと20代の女性が重い荷物を抱えながら汗を流して働いている様子を拝見します。

舞台の公演やイベントの本番中は舞台を行うための「小屋」と呼ばれるホールなどに缶詰になります。演出側の集中力は一瞬たりとも途切れることを許されません。表舞台の演者にスポットライトが当たっている裏では、演出陣の絶えまぬ努力があります。

そんな裏方の支えになっているものは何か?それは食事や差し入れなど、休憩中に一服できる嗜好品。有名な舞台になればなるほど、信じられないほど高価な差し入れが届きます。有名店のお菓子、お寿司、シャインマスカットなどの高級フルーツ、ご当地でしか仕入れられないような希少品など。スタッフのテンションが上がるのは言うまでもありません。

一方で粗悪な食事や、休憩時間がないなど、いかにも適当にあしらわれていると感じるような対応を取られるとスタッフのテンションは下がります。これは私も色々な現場を体験してテンションの乱高下を実感しています。要するに主催者がスタッフへの愛情表現ができる唯一の方法は食事や休憩の時間に現れるということ。この考え方はどの分野の裏方さんも同じ考えでしょう。

人間なので、些細な事でも気を使ってもらえれば断然やる気が沸く。そのやる気は演出力の高さにつながります。嘘みたいな話ですが、全て本当の話、だからそれを知っているベテランの主催者は裏方のメンバーにガッツリ美味しい食事を与えるんです。笑っちゃいますね。

こんなことを知っているか、知っていないかで大きな舞台やステージ、イベントなどを成功せることができる。

舞台をせいこうさせる簡単な方法。それは職人さんは賢くおだてれば、その何倍もの仕事で返してくれるという話です。


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