あなたも知るべき 社長の基本
先日こんなオーディオブックを聴きました。
この本の他にも著者:三條慶八さんのオーディオブック「1000人の経営者を救ってきたコンサルタントが教える社長の基本」を同日に聞き倒しました。2倍速で聞いたのでメッチャ集中しないと、脳が付いてゆけずになりますが、頭の中が整理がつかなくなると少しストップして、まとまったら次に進むというのが私の聴き方。最近出張が多かったので、その移動中の時間を利用して面白そうな情報収集に使っています。
どちらの本も経営者としてのお金の管理と銀行との付き合い方について書かれています。中小企業向きですが、私のDJビジネスのような超スモールビジネスの参考にもなりました。
この本から得たことで早速試してみようと思ったことがあります。それは銀行との付き合い方で述べていた複数の地場銀行とお付き合いをすること。私の会社のメインバンクは地元の信用銀行が1社と都市銀行が1社のみですが、著者が説明するには、それでは不利だということ。来週は新たに地元の信金に会社の口座を開設しようと思います。
大手の都市銀行は中小零細企業に融資などしませんから、本気でお付き合いをするのは自然と信用組合や地銀になります。しかし地銀との付き合いが1社しかない場合は、銀行の思うままに誘導されてしまうと説明しています。更にダメなパターンは全ての収支を一つの銀行で済ませてしまうこと。入金から支払いの全てに至るまで、銀行側からお金の出入りが丸見えになるのは絶対に避けるべきと語っております。そんなこと当たり前ですが、経営コンサルをしている著者いわく、これが出来ていない社長さんが結構な確率でいらっしゃると言います。
私も心当たりがあるとすれば、自分が過去に受けた融資を振り返った時に、その銀行の言うなりになっていたところがあります。利息の利率に関してや保証協会付きの制限、返済期間などの条件は銀行が提示した条件を鵜呑みにしていました。何度も融資を受けては完済しているのに、いまだにプロパー融資について尋ねると渋い顔をしますし、何も知らされずに変動金利の利率が上がった際に同意の印鑑を押したこともあります。悪徳銀行ではないのですが、私も複数の地銀と付き合いを持つことで、融資を受ける際はある程度大人の駆け引きに出るべきでしょう。
保証協会付きの融資は基本的に代表が保証人に担保されますから、もし会社が倒産してしまった場合は、社長自らの生活も破産をしてしまう。連帯債務の支払いで社長は人生をやり直したくても再生できなくなり、会社が倒産すると社長自らも自己破産というのが陥りやすいストーリー。
お金を貸す銀行と借りる側の企業は同等の立場であるべき。それが著者のスタンスで、貸す側の銀行は利息から利益を得ること、借りる側は資金を調達できて利息を支払い銀行に利益をもたらすことでWin Winな関係になる。つまりお互いにとって持ちつ持たれつのビジネスということ。お金を貸す銀行がエライとか、どちらかが優位ということは無いのです。
もうひとつ印象的だったのは、お金は使用用途が無くても借りれるうちに借りておくということ。これは既に実行しているので、わたしも同様の考えだと思いました。よく無借金経営が優良企業とされる風潮がかりますが、どんな企業も今の時代はどう傾くか分からない時代。緊急で資金が必要な時にお金を工面できるのは無借金の優良企業ではなく、長い付き合いのもとで貸し借りの実績を作り誠実に取引をしていた会社。つまり銀行がお金を融資するのは信頼関係を培ってきた会社ということ。どんなに優良企業でも貸した実績のない会社に突然融資をすることは怖いのです。
この著者は140億の負債から倒産せずに自分の会社を立て直した実績があり、そこらのコンサルとは違い説得力に勢いがあります。まさにガチンコ系の血を吐いたタイプ、会社を経営したことのないコンサルが多い中で、修羅場を生き抜いた経営者しか知らない知恵が詰まった本です。
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