腹を据える
「腹を据える」という言葉があります。人間の腹部には丹田(たんでん)という身体エネルギーの中心地点があり、他にも額にある上丹田、胸にある中丹田、そして丹田より更に下にある下丹田と、インドのチャクラにも通じるエネルギーポイントがある。
ただ丹田は臓器ではないので、手術をして治療したり、筋トレをして増強させたりは出来ない。意識すればするほど、強く鍛えられてエネルギーバランスを保つことが出来るようになる。それを別名で修行というのだろうか?
丹田を意識し鍛えることによって、心が安定し動揺しなくなったり、呼気が深くなり副交感神経が働きリラックスした精神状態をキープしやすくなります。そういった意味でも「腹を据える」という言葉の意味は理にかなっている。
他にも「腹を割って話す」とか「腹を決める」とか「腹におさめる」など、昔の日本人は腹で話をしてきたと言われていますが、その本質を突く行為が武士の「切腹」でしょう。
本来なら心臓に刀を入れた方が確実に命を落とせるはずですが、人間エネルギーの中心部である「腹」に刀を入れる行為は、昔の日本人にとって最大の名誉と美徳の上に成り立っていたのでしょう。
丹田が位置する「腹」から上に向かうことで「胸がむかつく」となり、最終的には「頭にきた」というストレス状態に陥る。だから「腹を据えて生きる」という日本人としての生き方は、頭で考えて生きるよりも直感的でありスピリチュアル的な生き方であると言える。
日本の武術、伝統舞踊、武道や座禅などは、この丹田から発するエネルギーを利用していたものばかり。日本人のルーツでもある丹田から発するエネルギーの利用にもっと注意を払えば、腹の据わった生き方が出来るのかもしれません。
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