愛する6人
九死に一生を得た人の話を聞くと、意識を失ってからあの世をさまよっている間、非常に気持ち良くて向こう側にどうしても行きたくなるという話をよく聞きます。
ただ、その時に息子が迎えに来たり、大切な人が「まだ行かないで」と呼び起こし意識を取り戻すという話。この話は偶然ひとりや二人からの証言ではないようで、たくさんの方が死後の世界について同じような説明をしている。
その中で私が面白いと思ったのは、向こうの世界に行きたくなる理由に、この世で自分に優しくしてくれ、自分にとってかけがえのない大切な人が迎えに来てくれるという話。その人数は6人で、彼ら彼女らを見た瞬間に懐かしくて、嬉しくて、感動に包まれ仕方なくなる・・・と言うもの。
その話を聞いた時に、私はすぐに3人の人間が思い当たりました。ひとりは父方の祖母で育ての母。もう一人は義理の父で考え方に最も影響を受けた人物。そして3人目はニューヨークに住んでいた時に働かせてくれた弁当屋の親方で、私が本来の父のように慕っていた方です。
当時は料理なんてやったことのない10代の私に付きっ切りでイロハを教えてくれ、失敗しても決して怒らず、いつも冗談ばかり言って笑わせてくれました。彼も自分の子供がいなかったので、なおさら私を可愛がってくれたのでしょう。
もし、上記の3人が迎えに来ていたら・・・。想像するだけでそっち側に行きたくなります。と言うよりも、行きたくて行きたくて、なにがなんでも行こうと思うのが自然かもしれません。
その3人でもスゴイのですが、残りの3人は誰だろう?この世にいないことが条件でしょうから、多分この先に旅立ってしまう誰かなのは間違いありません。でも私の場合、この世でかけがえの無い人物は現時点でも3人どころじゃありませんから、一体誰が該当者になるのだろう?と疑問がよぎります。
まあ、その時が来たら「あっ、あなたなのね!」と指をさして笑うのか?それとも胸がグッとこみ上げるのでしょうか。それはその時まで楽しみにとっておきます。
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