野良猫に学ぶ哲学
先日は関東でも少しだけ雪が降りました。
北海道育ちの自分にとって、関東で降る多少の雪はそれほど問題ではありません。問題なのは、その雪に慣れていない方々が起こす行動。
それもそのはずで、東京では1年に1~2回しか雪が降りませんから、天気予報で「雪」みたいな報道がテレビで放送された途端にお祭り騒ぎになる。まだ降ってもいないのにホームセンターでは雪かきが並んだり、まだ降っていないのにチェーンを付けて走っている車があちこちに現われたり・・・
天気予報士も、ここぞ自分の出番!と言わんばかりに大騒ぎ。雪道での歩き方講座や、車がスリップしやすい場所の説明を丁寧にしてくれるからありがたい・・・と言うか迷惑。まだ雪は降ってませんから、そんなに不安を仰ぐなと言いたくなる。
そんなパーティーピープルをよそに、わたしの家の近所では生きるのに必死な方がいらっしゃる。それがコレ・・・
この界隈には推定5~6匹の野良猫が住んでおり、この凍える寒さの中、屋外でなんとか寒さをこらえて生きているんだからスゴイ。
人間は簡単に自殺しちゃう人が沢山いますが、猫は生活が苦しくても自殺できない。毎日生きて行くのに必死で死ぬのはイヤなんです。
昨夜も仕事帰りに事務所を出ようとしたところ、玄関の窓越しに黒い影が映っている。ドアを開けるとネコがこっちを見て「ニャ~ン」と半強制的に「私にエサをくれないとどうなるか、わかってんのか?」という顔でガンをつけてくる。と言うのも、前にネコと対面してエサをあげなかった時(ちょうどエサを切らしていた)ヤツは玄関の前に豪快にウンチをしてました・・・
寒さに弱いネコなはずなのに、東京の冬の寒さに耐えながらたくましく生きているネコを見ると「毎日ひたすら生きる」という重要な価値に気付かされます。
生きている意味を見出すとか、人生の意味とか、猫には関係ないんです。
この価値観って人間も同様で「生きている意味」を求めて真剣に悩む必要なんて無いと思うんです。ただ毎日生きている・・・それだけでOK。それだけで最高。
宿無しのその日暮らしだけど、太陽を浴びて一日中ゴロゴロしたり、人間に甘い声でそそのかしてエサをもらったり、豪快にウンチをぶちまけたり・・・それでも、ただひたすら生きている。
奴らを見ていて、野良猫に学ぶ哲学を突きつけられた気がします。
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