2020-08-29

雑草という戦略

最近読んでメチャクチャ面白かった本があるので紹介します。

この本は今後自分のビジネスをスタートアップする人や、すでに始めていて生き残りを掛けている方にとってヒントを見出せる1冊になるでしょう。著者は稲垣栄洋(いながきひでひろ)さんという農学博士が書き下ろした本。雑草の生態を通じてビジネスの戦略に価値を見出す、今までになかった切り口の本です。

雑草という戦略 予測不能な時代をどう生き抜くか

まず雑草というと日本には雑草根性みたいな考えがあり、打たれ強さや、ダルマのように叩かれても何度でも起き上がるといったイメージが定着しています。しかしこの著者は「雑草は弱い植物。自分の弱さを知って無駄な戦いには挑まない」と記していたのがいきなりブッ飛びでした。

「踏まれても立ち上がる」というのは誤解で、雑草は「踏まれたら立ち上がらない」というのが本当の雑草魂の鉄則。それは雑草の本来の目的が一粒でも多く種を残すことに生涯を掛けているから。踏まれるたびに立ち上がって、無駄なところに生きるためのエネルギーを使わない。そこにエネルギーを使うなら、少しでも早く成長して種を作ることに全力を注ぐ。このあたりの説明は本書を読み進めていくと更に面白い展開になります。

わたしが3月からイベントの仕事を失い、今の私の胸に刺さった言葉もあるので紹介します。

自分が生き残るには、自分がナンバー1になれるオンリーワンの場所を見つけること。(ニッチということ)そして、そのオンリーワンの場所は環境の変化が起こる時にこそ獲得するチャンスがある。新しい環境というのは誰も占領していない空白の場所だから。

このような内容を日ごろ私たちがコンクリートの隙間から生えている雑草の哲学に置き換えてお話をされています。

もちろん、人によっては自分の学びと結びつけることが簡単ではないと思いますが、常に変化に応じて生き残り続けてきた雑草の生態系から、予測不可能なこの時代を生き残るにはどうしたら良いのか?というヒントが随所に散りばめられています。

コロナ時代の逆境や変化の時代は予想もつかないほどのチャンスにつながるということを教えてくれる1冊になると思いますので、興味のある方は是非お手に取ってください。

本は200ページほどで熟読しても直ぐに読み切れるので、ビジネス書の初心者にもオススメです!


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