2023-02-10

ゴールデンカイロを終えて

昨年(2022年)の暮れに主催したイベント「Goleden Cairo」ではエジプトから伝説のダンサー、Lubna Emamさんを日本に招へいしました。彼女はエジプト発祥のベリーダンス業界では、現在活躍しているダンサーの中でも最も古くから活動している方で、世界中からリスペクトを受けています。

ちなみにベリーダンスの歴史をさかのぼると紀元前に到達し、世界最古の踊りとされていますから、その歴史を継承してきた彼女の功績は国宝級です。共に仕事をさせてもらったこと、とてもありがたく思います。

彼女はこれまでに世界中の生徒にベリーダンスのテクニックやダンスに対しての心構えなどを伝え、彼女の半生をかけてベリーダンスの継承に人生を注いできた一人。彼女から生を受け、次世代ダンサーとして活躍しているダンサーは世界中に数え切れないほど存在します。

私は彼女と初めて仕事をしましたが、最初から全て滞りなく進められたわけではありません。特に海外の方と仕事をする時は金銭的なお話はキッチリと解消しておく必要があります。あいまいな数字は相手に不安感をあおってしまうので、そこは契約書などを通してしっかりと文面で合意を執り行います。

ただ、そこさえクリアすればお互いに何かあった際も気持ちよく仕事ができる。文面に残っているので「言った、言わない」の争いになりません。お金のことは仕事で一番大切なポイントですから、当たり前と言えば当たり前。

イベント「Golden Cairo」では、彼女と半年ほどやりとりをした後に来日をしてもらいました。実際に会った彼女の印象は、とても「気」が良い女性でファミリーのように接してくれる。自分が仲間と認めたら、オープンに心を開いてくれるタイプの人間。ショーの舞台上では、常に周りに人間に気遣い、公の場では主催者である私たちに感謝の意を唱えてくれました。

彼女のようなエンターテイメント界のビックスターを関わり、最終的にショーは大成功でしたが、彼女から最後に伝えてもらったことが非常に印象的でした。その言葉とは、以下のような内容です。

ジュン(私の名前)、あなたの仕事は私がこれまで関わった長年の仕事の中でも一番プロフェッショナルだと感じた。ステージに携わった人々、音響や照明、舞台のテクニシャン達、皆が調和し、ひとつの大きなパワーを生み出していた。仕事というのは個人の力ではなく皆の調和で生み出すもの。その調和を生み出す指揮者の役割が素晴らしいハーモニーとなるのよ。

打ち上げの終わりに夜道を歩いていた際、彼女が私にこのような言葉を述べてくださいました。今冷静に考えると、これ以上の誉め言葉は無いのでは?とさえ思いますが、世界のトップダンサーにそのように感じてもらえたこと、自分の全力を出し切ったことに誇りさえ感じます。


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