2020-12-18

地球規模で生きる

国境のない生き方

久しぶりにワクワクする本に出会いました。2015年に出版された本で「テルマエロマエ」の作者ヤマザキマリさんが書き下ろした自伝書のような本です。私と同性代で北海道育ちというのも興味をそそられました。

本の冒頭では北海道で幼少期を過ごした思い出が描かれており「わかるわかる!」の連続。自然に囲まれて育った経験、音楽家だった母の教え、14歳でヨーロッパを一人旅をした経験から、彼女のようにスケールの大きい人間像が出来上がる過程が読み進めるに連れ止まらなくなる。

特に頻繁に登場する母親の考え方は、子供ながら彼女の価値観を強固なモノにする役割を果たしたのでしょう。彼女が地球規模で生きるようになったのも、確実に母の影響。それを感じさせるのが「地図のサイズを変える」というエピソード。

彼女の母はかなりの高齢だというのに、海外から帰国した際に北海道の千歳空港から千葉の成田空港まで「迎えに行くわ」と二つ返事で車で迎えに来たという話。しかも、そのまま日本縦断の旅に出たというからブっ飛びだ。彼女いわく、お母さんは基本にしている地図のサイズが地球だということ。日本縦断なんて小さい・・・という話。

まるでジプシーのように、定住ではなく移動をデフォルトにする生き方。沢山の旅や極貧の海外生活から経験した知性は「単純に地球があって、太陽があって、この環境の中で生きていける生命体として、私たちは命を授かったのだから、生きてりゃいいんだよ」というシンプルさが基本。

この本の強烈なメッセージに「自然や地球に愛される生き方をしていれば、最後は地球が助けてくれる」という箇所があります。私たちがこの世から旅立って、神様の元へ戻った際は「お前は地球のためにどんなことに貢献してきたか?」と聞かれます(コレ自分論ですが本当です)そのためにも自分にしかできないことを情熱をもって取り組もう、という話です。


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