落合陽一の思考
ウィークリー落合という社会問題を扱ったケーブルテレビの番組をよく見るのですが、歯切れの良い落合さんや専門性のあるコメンテイターの意見が矢のように飛び交う面白い番組です。
しかし、そこで拝見する落合さんは貧乏ゆすりをしたり、携帯を触ったり、姿勢は猫背でとにかく落ち着きが無い。鋭いコメントからは信じがたい見た目の悪さ、というのが第一印象でした。
とりあえず、彼が何を考えているのかを知りたくて手にしたのがこの本↓
これを読み終えると、落合さんと言う人はとにかく面白い思考の方とわかり、こんな日本人がいることに一気に興味を奪われた。この書籍に関しては人間とコンピューターの関りについて書き下ろされた本で、AIの進化で今後の働き方の常識が覆される説を論理的に説明してくれる。論点はコンピューターを使う側になるのか?コンピューターに使われる側になるのか?ということ。
それには思考を深く掘り下げることのできる体力、つまり思考体力をどれだけ鍛えているか。スポーツ選手が身体を鍛えているように、思考にも体力が必要ということ。その分野に特化した専門性を備えていることに加え、他者へ説明できる言語化能力、本質を見抜く力を身に付けること。
クリエイティブな発想でシステムを構築する側になれるか、それともシステムを利用するだけの受け身となってしまうのか・・・
これまで安全とされていた大企業のホワイトカラーの仕事はAIの圧倒的な情報処理力によって淘汰され、人間がコンピューターに指示された仕事を請け負う時代も近いと説いています。
落合さんの思考には近未来の社会を見据えた想像力があり、どの発想も根拠がしっかりとした説明で興味深い。私たちが10年前にスマホでワンクリック決済が想像できなかったように、デジタル革命によって変化の時代に生を受けていることを自覚してるか、自分に問う機会を与えてくれた本。
時間、お金、役割、そしてやるべきことの価値をどこに見出すか。21世紀に生きる小さな歯車として地球に貢献できるよう、自分の役目をまっとうしたい。
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