美的センスとビジネス
先日読んだ本に美術の意識を用いた面白い取り組みが掲載されていました。
それは主に世界のエリートが実践している美術鑑賞法で VTS(Visual Thinking Strategies)という方法です。
実際にどんなことを試すのかと言うと絵画などを鑑賞し「見て、感じて、言葉にする」こと。
これはアート鑑賞を通して、「観察力」「批判的思考力」「コミュニケーション力」を育成する教育カリキュラム。鑑賞者はアート作品を「見て、感じて、意味を言葉に出す」というプロセスを経験します。その後、鑑賞者同士が互いの感想を語り合う対話形式をとり、物事を体系的に考える力やコミュニケーション能力、推察力、問題解決力が磨かれるというもの。
例えばケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョによって1599年から1600年にかけて製作された名画「聖マタイの召命」
あなただったらこの絵画を通して何を感じるだろうか?
こんな3つの問いに答えて欲しい
1.その絵の中で何が描かれているか?
2. 絵の中で何が起きているか、これから何が起こるのか?
3. どんな感情や感覚が自分の中に沸くか?
この絵を見て感じる感覚は十人十色。決まりはないし、どんなことを感じてもよい。要は美的センスを磨くということ。これによって豊かな気づきを得られたり、この感覚やセンスをビジネスにも応用しようというのが本来の目的である。
競争社会の中で結果ばかりを追い求めてきた時代は終焉を迎え、今後は芸術的な美のセンスを磨いてビジネスを改革する。2021年以降はそんなアーティスティックな経営感覚が問われる時代だ。
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