水が出るまで
去年(2022年)の夏にコミコミ100万円以内で購入した千葉田舎の中古物件。
東京から車で1時間ちょっと、最寄りのJR駅から徒歩10分圏内という好立地でした。築46年で50坪の土地に60平米という建物面積。会社の倉庫にするか、賃貸に出すか、もしくは自分の居場所として確保なんてのもあり得るけど、まだ使用法については決めていない。
100万円で購入したのはいいけど、なんせ初めての中古物件だったから、思ってもいないところに出費がかさんでいる。
まず大変だったのは前所有者の遺留品整理。これがスゴイ量で4トントラック3台半分くらいあった。片付け屋さんに見積もりをとると100万とか70万とか・・・これは予想外の出費。
でもラッキーなことに、暮らしのマーケットで探し当てた近隣業者さんにお願いしたら、なんと30万で全部片づけてくれるという。着物が入っていた立派な桐タンスとか良いモノがあったけど、面倒なので家の中を全て空っぽにしてもらった。これでこの家に使ったお金が130万円に。
次に苦労したのが電気。どこかで漏電していたらしく、電気屋さんに来てもらって調査を依頼。それは数万円で解決した。
で、一番苦労したのが水が出るまで。井戸水なので、電気のポンプを使って地下から水をくみ上げるシステム。電気が開通したので、ポンプを回すとウンともスンとも言わない・・・そこで次にポンプ屋さんにきてもらい、ポンプの修理を依頼。
すると驚いたことに、このポンプの電圧が200ボルト仕様ということが発覚。今度は電気屋さんを呼び戻し、新たに200ボルトの電圧を引いてもらうことになりました。新設した200ボルト電源に費やしたお金が10万円。これで合計が140万円になった。
「これで水がでる!」と思いきや、そうは問屋が卸さなかった。なんと200ボルトの電圧でポンプを回すと、タンクから大量の水が溢れてくる。これでは室内に給水することが出来ないではないか!
そこで再びポンプ屋と連絡をとり、どうするかを考えた。「これは古いので交換した方がよさそうですね」とアドバイス。更にポンプ屋はこう付け加えた。「200ボルトの電圧は無駄だし、ポンプの種類の限られるので普通の100ボルトで稼働するポンプの方が良いですよ」と。
ということは、せっかく10万円かけて新設した200ボルトの電圧が不要になる。なんてことだ~ぁ。
※↑こちらが溢れ出した200ボルトで稼働するポンプ。見るからに古い。
で、泣く泣く100ボルトで稼働する新品のポンプを取り付けることに。その際に地下の配管も全て取り換えてもらったので、新たに30万円が飛んだ。これでこの家にかかった費用は170万円になってしまった。
この間に管轄の水道局へ行って上水道を通してもらうよう交渉したが、早くても2年後になるという・・・・舐めてんのかい!それでも水が出ないとトイレさえできないので、仕方なくポンプを新品に交換。
※こちらが新品の100ボルトで稼働するポンプ
随分と無駄なお金を使いながらも、今度こそ水がでることを祈る。
ここで感じたのは、日ごろ蛇口をひねれば普通に水が出ることのありがたさ。何も考えなくても蛇口さえひねれば水がジャボジャボ出てくるのは当たり前じゃないんだ。私は発展途上国のアフリカ人になったような気分。この新設したポンプを使えば、水が出るんだ!
業者に30万円を払い、100ボルト仕様のポンプを設置。早速、外にあった水道の蛇口をひねってみた。すると・・・
でェた~!水だ、水だ!井戸水なので、最初に真っ赤な水が出てから、次第に透明になった。しかもジャボジャボ出る。家の中の台所も、洗面所も、トイレも!発展途上国民の感情が爆発、天に向かってひざまづいた。
ポンプ屋さんが言うには地下27メートルまで掘ってあったとのこと。半永久的に水が枯れることは無いらしい。
安いと思って100万で買った田舎物件、残留物の整理と水が出るまでに更に70万もかかった。しかも、まだ建物自体のリフォームは手付かずの状態。屋根や床、天井など、これから出費するリフォーム代はどれくらいになるのか?怖くて想像すらしたくない。
コメントを残す