ブライダルの過去と未来
私がウエディングに関わっている10年の間で、ウエディング形式の自由化が進んでいるのを実感しております。わたしは25年以上前にもブライダルの仕事(音響)に携わっていた時期がありますが、そのころはホテル・ウエディングが一般的で、ナコード(今では死語?)と呼ばれる世話人が挨拶の場で新郎新婦のプロフィールを紹介するのが一般的な時代、披露宴の内容もほとんどのカップルが同じ催しを行うことに誰も何の疑問も感じませんでした。
そんな時代は今となっては信じられませんがホテル・ウエディングはいまだ根強いもの、ゲストハウスやレストラン、屋外の結婚式など新郎新婦は好きな場所で思うままのウエディングが叶えられる時代になりました。これは私が思うに、冠婚葬祭ビジネスが長年「売り手市場」だったことに対し、新郎新婦の想いを優先に自己ウエディングを叶えるためサポートを行った一部の業者が起こした改革があったから。
そのジェネレーションに加わり、自分の責務を遂行してきたことは嬉しい事実で、2010年頃をさかえに動き出したウエディング・プランナーの大御所、岡村奈奈さんを筆頭にSushi and Beyond(ケータリング、菅社長時代)やソウルピーナッツ(私の会社)エスマーレの山本さん(写真)などが集まり、クリエイティブな創作ウエディングをスタートしたことは昨日の事のように鮮明に覚えています。その後に続くクレイジーウエディングさんの役割は一気に日本中にフリーウエディングを広める機会となり、現在も日々進行形でフリースタイルのウエディングは改革されています。
ブライダルも無論ビジネスですから、会社は利益を上げながら若いカップルの最高に幸せな瞬間を祝う。しかしその企画、その進行、ゲストへのおもてなしや食、身に着けるものなど全てにおいて満足させているだろうか?10年でここまでレベルが上がり、成長を遂げたブライダル業界ですが、今後もお金を使う買い手側(新郎新婦)が夢を実現するためのチアリーダーであるべきと考えます。