2019-11-13

出張DJ 価格の事実

10年前に「出張DJ」をビジネスとしてスタートした時は、他に誰も競合がおりませんでした。元々このアイディアは私の姉の旦那(アメリカ人)から教えてもらったことを具体化したので「出張DJ」という言葉自体も私が考えた造語で、本来はMobile DJ(モバイルディージェー)が正しい呼び名です。

現在は同様のビジネスをスタートしている方がいらっしゃるのは承知しておりますが、ほとんどがサイドビジネスとして空いている時間にスケジュールが合えば依頼を受けているのが現状でしょう。私のように、これだけを専門にやっているのは稀なハズです。

またビジネスモデルや価格設定も私のホームページを見て参考にしている同業者方が多いことも把握しております。私も10年前と同じ料金プランで頑張っておりますが、採算が合わないこともしばし・・・なんせこの仕事は機材などの購入にまとまった金額が出ていきますから、初期の機材がそろっていない時期は本当に大変で、本気で深夜のアルバイトをしようかと思った時期もありました。笑えるのですが、10ヶ所くらい面接に行ってみたのですが全て落ちたのでアルバイトではなく、本気でこの仕事に取り組むべきだと思考が変わりました。

現在の出張DJの価格設定について、今の基準になってしまったのは私の責任と認めます。一般のお客様にはDJを呼ぶ際に数万円も支払うことは高いと感じるようですが、DJをビジネスにする背景にはお客様が知り得ない莫大なコストがかかっております。

まずはDJになるまでに、どれくらいの経験と時間を費やしてきたか?DJはプロフェッショナルな職人ですから、スタート時から人前に立てるようになるまでは寿司屋の見習い並みに時間がかかります。寿司屋の見習いでしたら少なからずお金をもらえますが、ほとんどのDJはスタート時にお金をもらえることは皆無です。何年も無料奉仕をして現場に立ち、ひとつでも多く経験を積なまければなりません。

またプレイリストの音源を購入するのに費やす費用、機材をそろえる費用など常にコストと戦います。これだけでもDJになるまでに費やす費用がお分かりいただけるでしょうか?ここまで成長する過程も含め、お客様へ対価としてお支払いいただことにるのです。出張DJの個々のレベルを比べるのは難しいと思いますが、わかりやすく申しますと安く請け負える個人DJは経験が少なく現場経験を積みたいが故に安くても仕事を受けたいのです。そこをご依頼側のお客様には理解して欲しいのです。

仮に1万円でウエディングパーティーを受けているA君がいるとします。毎週1回依頼が来ても、月にたったの4万円です。もちろんA君は4万円で生活できるわけがないので、その方は確実に他にも仕事をしておりDJはサイドビジネスです。本気でDJだけに取り組めないから無難に副業としてやっているのです。それこそ私が出費にビビッてアルバイトを探していた時期と同じ心理だと感じます。本気じゃないと知恵も出ないし工夫もない。ちなみに私の仕事の80パーセントはお客様からのご紹介で、広告など何一つ打ってません。ひとつひとつの案件に結果を出してきたから、次につながったのです。

全く自慢話しにする気はないのですが、最近の同業者で安くて質の悪い方々が増えているのは恐怖にさえ感じ事実をお話しするに至りました。というのも「出張DJ」という商売を音楽と笑顔を届け感謝される商売にしたいと今まで頑張ってきたからです。粗悪な方がこの商売の真似をして質を落として欲しくないのです。

「出張DJ」は商品ではなくレストランやホテルと同様の「サービス」です。5つ星のホテルと下町のビジネスホテルを比べるとランクによって値段に上下があるように、DJもクオリティーによって値段が決まるべきです。

最近の出張DJの増加を拝見し、フとそのようなことを感じました。独り言だと思っていただけると嬉しいです・・・


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