Redboneが生まれるまで
いまさらですが2016年11月にリリースされたChildish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)の「Redbone」という曲があります。2017年の全米シングルチャート最高12位、年間シングルチャート25位、全米500万枚セールスを記録。第60回グラミーアワードでBest Traditional R&B Performance受賞した曲です。
Childish Gambino / Redbone
人種的なマイノリティーを描写した歌詞で、曲調は現代ソウルとクラシックソウルの融合ともいうべき素晴らしい曲でした。内容の深いこの曲の歌詞について、詳しく解説しているサイトがありますので以下をご参照ください。
Childish Gambino / Redbone 和訳
https://note.com/1yamada/n/nad47d3ce5306
この曲をプロデュースしたのはLudwig Göransson(ルドウィグ・ゴランソン)といスウェーデン人。黒人ではなく、思いっきり白人。この曲のヒット後もチャイルディッシュ・ガンビーノの最大のヒット曲となった「This is America」という曲を手掛け、2019年度のグラミーでRecord of the YearとSong of the Yearの2冠を獲得しました。
話は戻り、Redbone(レッドボーン)を手掛ける際にプロデューサーのルドウィグが強く意識をした曲があるとのこと。それが1976年8月にリリースされた以下の曲。
Bootsy Collins / I’d Rather Be With You
レッドボーンと聞き比べると、曲のアイディアやバイブレーションがそっくり!このように曲の土台を引き継ぎ、次世代ソウルのヒット曲が生まれたのだと感心しました。
なにが言いたいか?興味深かったのはプロデューサーが曲を作る過程です。彼がレッドボーンを作った背景を見ると、PC1台で即席カップラーメンのように仕上がった訳ではないことがわかります。もしヒップホップなどのトラック制作に取り組んでいる方がいれば、以下の動画を見て、このような原始的な曲作りも参考にして欲しいのです。
The Making Of Childish Gambino’s “Redbone” With Ludwig Göransson
ヴィンテージのテレキャスギターやJuno106などレトロな楽器を使い、生演奏を重ねて制作している手法を見ると、バンド世代のミュージシャンあがりの私にとっては今さらながら感動モノ。PC1台で作った音楽との圧倒的な差を感じずにはいられません。
テクノロジーを駆使しつつも、楽器の生演奏を取り入れた制作手法は、今後も息絶えることはないでしょう。
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