2020-06-22

Black Eyed Peasの最新アルバムTranslation

2020年グラミー確実、Black Eyed Peas新作「Translation」

もう過去のグループとしてピークを終えたと思われていたブラックアイドピーズが、とてつもない爆弾を抱えて新作をドロップ。今世界が必要としているモリモリ元気が出るサウンドの全てがここに凝縮されているので、ぜひ紹介したい。DJはもちろん、ダンスインストラクターや「お家でパーティー」のみんなにも重宝されるオススメアルバム。

リリース情報

全く売れずに惨敗した2018年リリース「Masters of the Sun Vol.1」から約2年ぶり、レーベルをEpicに移籍しての8作目となる。アルバムは2020年6月19日に配信を開始、全15曲入り。

全体を聴いた感想は現在世界的なメインストリームとなりつつあるラテンビート、レゲトン、アフロビートが収録曲の9割を占め、プラス過去ヒット曲のサンプリングで遊び心を演出している様子。もはやヒップホップの影は薄いが、今世界が必要としているエナジー全快のパーティーサウンド。

メンバー


J Rey Soul

BEPオリジナル3名の他にファーギーの代役で、前作より加わったヴォーカル、J Rey Soulが正式にメンバーとして7曲で歌を披露。ゲストはいずれもラテンのトップスターが集結。

ゲストの紹介

  • J Balvin(コロンビアン) 2017年の大ヒット曲Mi GenteでWilli amと共演。
  • Maluma(コロンビアン) キラーソングFelices Los 4など
  • Ozuna(プエルトリカン) New King of Reggaetonの名にふさわしい。Taki Takiなど
  • Nicky Jam(アメリカンラティーノ) 最近のヒット曲はX、El Amanteなど
  • El Alfa(ドミニカン) ヒット曲に”Que Calor”Major Lazerの曲で客演し知名度を上げた新人
  • Becky G(アメリカンラティーナ) Mayoresなど、ラテン方面に力を入れてから人気が上昇。
  • Shakira(コロンビアーナ) 説明必要ですか?

他にもラップの客演ではTygaとFrench Montanaが参加。ほとんどがここ数年に爆発的にヒットしているラテンアーティストがゲストである。

制作陣

will.i.am #willpower Wrap Party at the Avalon in Hollywood


will i amが15曲中12曲でクレジット。長年パートナーを務めるJohnny GoldsteinもCo Produceとしてクレジットされている。その他は1曲でジャマイカ人プロデューサーRvssian(Vybz Katrel、Bad Bunnyなど)もう1曲はDJ Snake(Lean On、Taki Taki、Loco Contigo)

アルバムからのシングル

1stシングルRitmo (Bad Boys for Lifeのサントラ)2019年10月11日リリース

この曲はウィル・スミス主演 映画「バッドボーイズフォライフ」にて起用され、全米チャート最高26位、2011年のヒット曲「Just can’t Get Enough」からまさに9年ぶりのチャートイン。

イタリア人グループ、Coronaの「The Rhythm of the Night」を大々的にサンプリング

2nd シングル Mamacita feat. Ozuna and J Rey Soul 2020年4月10日リリース

US Hot Latinで3位。全米シングルチャートでは90位止まり。マドンナのラ・イスラ・ボニータをサンプリング。

3rdシングル Feel the Beat feat. Maluma 2020年6月21日リリース

Lisa Lisa and Cult Jamの「Can you Feel the Beat」をサンプリング。

その他サンプリング

Vida Loca feat. Nicky Jam and Tyga

リックジェームスの「Super Freak」日本ではMCハンマーの方が有名か?

Celebrate

 
マイアミサウンドマシーンの「Conga」

Mabuti feat. French Montana

 
Ripple「I Don’t Know What It Is, But It Sure Is Funky」Kids N Playも流行ったね。

まとめ

前15曲中の14曲はパーティーソングで突っ走るが、最後の1曲「News Today」はコロナ問題について取り上げている点は意表を突かれる。まさにコロナで始まり、コロナで終える問題作。それで終わりではなく、驚いたことに歌詞の中には偶然と思えるジョージフロイド事件の「I Can’t Breathe」というフレーズも出てくるのだが(恐らく偶然)最後の楽曲を問題定義で締めくくるあたり、アーティストとしての意識の高さを感じざるを得ない。

News Today

2020年を代表するパーティーアルバムはこれで完結。グラミー候補になることは間違いないが、果たしてこのアメリカを代表するHip Hopグループがラテン部門に花を咲かせることになるのか?それはそれで現代を象徴する音楽産業の歴史として名を残すのかもしれない。

詳しくは動画でも解説しています!


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