AIの進化でDJは滅びるか?
今回は何かと話題の多いAIの進化に伴い、今後DJという仕事が無くなるかについて自論をぶちまけましょう。
まずは結論から、
無くなりません
以上です。また会いましょう!いやいや、待て。理由を述べよ。
正確に言うとAIが出来る選曲の部分は、人間に代わって独占するでしょう。AIの優れているデータ解析の処理能力は高速なうえに疲れ知らず。
例えばですが、渋谷のファッションビルにテナントを構える20代女性向けのアパレル会社が店内でBGMを流したいという場合。H&Mみたいなお店と言うとイメージしやすいでしょうか?来店のピーク時間や客層、年代、性別、曜日、季節などをコンピューターに打ち込むと瞬時に500曲のプレイリストを作る。こういったことは得意なわけで、人間が敵わない部分でもあります。
しかし、人間のDJにしかできないこともあり、パーティーのDJがAIに代わることは絶対にないと言い切れます。そのもっとも大切な理由は何だかわかりますか?答えは最後に教えましょう(笑)
人間がDJをやるべき理由が他にも2つあります。ひとつはDJがパーティーで盛り上げる手段は、結局のところ人対人のコミニケーションだからです。人間という存在がそこに居て、その人間を拠点に音楽が発信されるというシステム。以前の記事でも書いたように、だからDJとなる存在は第一印象や見た目が非常に大切です。先ほどの渋谷のファッションビルのテナントの例で言いかえると、店内でマイリーサイラスみたいな女性がそのブランドの服を着て実際にDJをしていたら、それだけで気分も上がり付加価値がつくでしょう。思わずその女性DJと同じ服を買いたいと思う方がいるかもしれません。AIがDJをしていたとして、そのAIの存在にドキドキと時めきを抱く人はいません。
ふたつ目は人間は即座にプログラムを変更できること。書き換え不要です。臨機応変にプランB、プランCなんでもコイです。例えば20代カップルのウエディングパーティーで、日本人なので邦楽を中心にプレイリストを組んでいたとしましょう。実際にパーティーが始まるとゲストはアメリカの留学先で知り合った仲間で、ほとんどで洋楽しか興味がありませんでした。さあ、大変AIのプログラムを書き換えなきゃ!なんてことは人間なら不要です。だから本当に大切なパーティーをAIが担当することは、まだ出来ないでしょう。(このような点は将来的にAIの学習システムが補える可能性はあります)
最後にもったいぶっていた、最も大切なポイントをお話しますね。それはパーティーは人間が集う生き物で、音楽で空気感を作るには心を読むことが必須だからです。恐らくある程度のレベルのDJになると「パーティー=人間観察」というポイントをはずさないと思います。どの人がどの音楽に反応したとか、あの人はこの曲をプレイしたらダンスフロアを去って行ったとか。DJはパーティーに参加している人々の表情や状況、反応などを常に自分なりに読み解いて音楽をプレイしています。AIがどんなに発達しても「人の心を読む」ということは至難の業です。だって人間でも難しいのですから。
結論として私なりの「AI対人間DJ」はこうです。それは面倒な統計的な選曲や大まかな分析はAIに任せて、最後の選択や現場でのDJは人間が行う。これにつきます。そうです、人間DJはAIと仲良くしましょう!人間がAIを上手く使って、更にDJ技術が発展することは間違いありません。