ZOOM Dance Lesson 最終結論
前のブログで自信満々に解決策を生み出したとされる「ZOOM Dance Lessonパーフェクト音響ガイド」ですが、本日も引き続き自分のやり方を実証するために実験を行いました。完全に「ZOOMアプリの音問題」を解決した自信があったのですが、午前中にZOOMを使った10名ほどのレッスンを実際に見て、ほとんどの人が携帯かタブレットでレッスンを受けているという衝撃の事実を知りました。もしかすると、これでは発信側の環境をどれだけ整えても意味がないのでは?と思い早速スマホを使った実験に取り掛かりました。
実験では以下のオーディオインターフェイスを使用しました。
ZOOM UAC-2(ブランドの名前がZOOMなのは偶然です)
まずはクオリティー良く声も音声も問題なく送り手に届けられることを確認
これは私の思い込みで、ほとんどの人はノートパソコンを使うだろうと勝手に想定していたのですが、実際にダンスレッスンを受けていた女性たちはスマホ携帯のような端末がほとんどだったのです。これは完全に盲点でした。
そこで3時間ほどズームミーティングを開催している状態にし、スマホとノートPCでどのくらいのパフォーマンスの差が出るか聞き比べをしました。この結果を検証すると、頭が痛い結果となったというのが本音です。結論を知りたい方は一番最後をお読みください。
ホスト側のPC
こちらの写真はホスト側のWIN10でCAT8の太いケーブルでNURO回線につないでおり、CPUはCore i7-6700と高速処理の仕様となります。調子の良い時は下りで1000Mbpsの速さ。写真では下り680Mbps、上り390Mbpsと結果が出ました。ZOOMを使うに当たっては全く必要のないほどの高スペックですが、私が前回のブログで注目したのはまさにホスト(配信側)の環境整備。その様なわけで、今日は参加者側(受け手)の検証を徹底的に行いました。
左の写真がスマホ(携帯)右がノートパソコン
ZOOMのホスト側からインターフェイスのループバック機能を使い、この2台に音楽を送り続けること数時間。回線の速さは見ての通りスマホが74Mbpsでノートが200Mbpsとなります。(これでも普通の家庭wifiよりは速いかもしれない)
時間が立てば経つほど、この2台に明らかに違いが。1時間くらい経過した時点でスマホは機器に熱を持って能力が急激に低下。音に遅延や歪がでている。一方でNote PCの方は音質をキープし、長時間の情報処理でも疲れ知らず。(ノートのスペックはWIN10 Core i3-4330)音の遅延は確実にスマホの方が遅れを感じ、ホストからノートPCが0.8秒ほどだったのに対しスマホは1秒以上はあったと感じる。(ちなみに実験したスマホはGoogle Pixel 3)
つまり参加者(受け手)がタブレットを含む携帯端末でレッスンを受けている場合、スペックに限界があり、良い音をキープしたまま1時間のレッスンに耐えることは難しいということ。
これではせっかくZOOMレッスン配信側がインターフェイスに投資しても、ある一定のインターネット環境が良い参加者以外にとっては意味が無くなってしまうということ。参加者全員にノートパソコンを準備してもらうのは難しい要求でしょう。
結論は、今までスタジオでやっていたようなクオリティーを求めるインストラクターがZOOMのオンラインレッスンに切り替える場合は、割り切った運用を余儀なくされるということ。インストラクターが音響機器に投資しても、参加者(生徒)がある程度のネット環境インフラが整っていなければお金の無駄になりかねない。
私自身は少しでもダンサーのためになりたいと思い、数週間にわたり様々な実験をしてみたが、この結論から最終判断はインストラクターご自身に委ねたい。
コメントを残す