アメリカ人のパーティーでは踊ることだけが盛上がりを意味するわけではない。年代を問わず皆が知っている曲では、一斉に歌いだすこともある。今日はこの「歌いだす」というところにフォーカスをして、盛り上がる曲を紹介する。

特に歌モノが流行ったR&Bクラシックの90年代はフロアで大合唱になることが多く、その代表曲を惜しみなく紹介しよう。

1. Bell Biv Devoe – Poison

1990年リリース　全米チャート最高3位 プラチナムヒット（100万超え）
Jackson5以降のスーパーグループ「New Edition」の中からBobby BrownやRalph Tresvantなどがソロに転向する中、グループ内のわき役？メンバー3人（Ricky Bell、Michael Bivins、Ronnie DeVoe）で構成。この曲が収録されたファースト・アルバム「Poison」は400万枚のセールスを記録。いまだにアメリカ人のパーティーでは広い層に大人気の曲。DJ的にはBruno MarsのFinesse feat. Cardi Bと組み合わせる傾向が多い。

Bruno Mars　Finesse feat. Cardi B

2. R Kelly – Bump N Grind

1994年リリース　全米チャート最高1位　プラチナムヒット（100万超え）
パーティー中にプレイすると皆が歌いだす90年代R&Bソングの名作中の名作。この曲のヒットと歌詞をきっかけに、Rケリーはセックス・シンボルに。性に対しての寛容性を主張した曲で当時は誰もが驚き、そしてこの言葉のマインドコントロールにハマった。

I don’t see nothing wrong with a little bump and grind
（少しくらいのエッチは何にも悪いことじゃない）

しかし、その後何度も繰り返される性的事件をきっかけに社会問題となりR Kellyの曲をプレイできない時期が幾度とあった。数年前に未成年の監禁問題もあり、今でも学生のパーティーなどでは気を付けなければならない。が、しかし盛上がる曲には間違いないんだ、これが・・・・

3. Montell Jordan – This is How We Do It

1995年リリース　全米チャート1位　プラチナムヒット（100万超え）
Slick RickのHip Hop Classic 「Children’s Story」をモロ使い。大元はBob James の「Nautilus」。アメリカ人でこの曲を知らない人は存在せず、歌詞の内容もパーティーを楽しもうゼ～的あおりソングで200パーセント盛り上がる。ほとんどの人はイントロをプレイした途端に悲鳴を上げ歌いだす。

元ネタ Slick Rick – Children’s Story

4. Ginuwine – Pony

1996年リリース　全米チャート最高6位
ジュニワインのデビュー作にして自身最高のヒット曲。プロデュースは2000年前後にHip Hop界のサウンド・プロダクションを制覇したTimbaland。ティンバランドは、この曲の制作でヒットしたことを機に大ブレイク。ジェーメインデュプリ等と2000年代を代表するスーパープロデューサーの地位を確立した。女性を子馬に見立て「俺のポニーよ、飛び乗ってやるぜ」的なエロソング。DJとしてはBPMが142と若干つなぎにくい曲だが、絶対に盛り上がる。

5. Mark Morrison – Return Of The Mack

1996年リリース　全米チャート最高2位　プラチナムヒット（100万超え）
ビートはTom Tom Clubの「Genius of Love」をサンプリング。この曲はMann（feat. Snoop, Iyaz）、Neveda(feat. Fetty Wap)、Desiignerなどが再演し、たびたび話題になっているパーティーのキラーソング。イギリスを発祥にアメリカに飛び火し、世界中で流行った曲なので万人受けの踊って歌える曲。

Mannバージョン – The Mack ft. Snoop Dogg, Iyaz

皆が歌い出す90S R&Bベスト5まとめ

アメリカという多様な文化背景を考えると、皆が盛上がり歌いだす曲の共通点は差別的な用語が含まれない事。そして男女ともにエロイ曲は盛り上がる。気を付けなければならないのは、エロさが度を超して卑猥（ひわい）な曲になると引いてしまう。当たり前だが、人をののしったり、攻撃的な曲は好まれない。歌詞の内容にもよるが四文字熟語を連呼する曲は大衆のパーティーでは難しいので、DJはClean Versionを使い分けたりと工夫をする必要がある。

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