まずは出す方が先
皆さんはPay Forward(ペイフォワード)という言葉をご存じだろうか?正直私は知らなかった。
この言葉を理解したのは南泉和尚(なんせんおしょう)著「ほとけ様に教わった 毎日をハッピーにする90の方法」を読んだから。
著者はペイフォワードについて、彼の解釈のもと「恩送り」(おんおくり)と日本語で説明している。恩送りとは、誰かから受けた恩を、直接その人に返すのではなく、別の人に送ること。
またWeblioの解説によるとPay Forward(ペイフォワード)とは英語で以下のように訳されている。
ある人物から受けた親切を、また別の人物への新しい親切でつないでいくことを意味する英語。または、多数の人物が親切の輪を広げていくための運動のこと。
2000年に映画「ペイ・フォワード 可能の王国」が放映されて以降、この考え方は一般にも普及し、今年はコロナ禍で世界が苦戦する中、ペイフォワードの精神が新たに注目を浴びました。しかし実際に何をどうやって?と考える方に対して、本の著者がちょっとしたペイフォワードについて触れていたのが特に面白かったので紹介したい。
それは自動販売機を使うことで簡単にペイフォワードを実行できる。
まずは120円の飲み物を購入するのに150円を入れる。そしてつり銭として返金される30円をそのまま残し去る行為。それにより、次にこの自動販売機を使う人はつり銭が多いことでラッキーと感じ、お釣りを渡した方も誰かを喜ばせることでどちらも幸福度が上がる。
ここでポイントなのは渡す方も、受け取る方も、負担の無い小さな金額でいいということ。そんな小さなペイフォワードでも幸福度は上がり、お互いの気分が良くなると説明しています。
仏教用語の「お布施」というのは、見返りを期待しないで自分にしかできない価値を先に提供すること。まずは差し出す方が先、それが巡り巡って最終的には自分に帰ってくるという考え方なんですね。
誰にでも無理なく出来る小さなペイフォワード。あなたなら何からスタートしますか?
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